古いPAスピーカーをスピコン化してみた!

ナショナル(現パナソニック)のPAスピーカー、WS-A80をHARD OFFで購入しました。スピコンを

今回の成り行きと動機

ナショナル(現パナソニック)のPAスピーカー、WS-A80をHARD OFFで購入しました。WS-A80は1996年ごろに1本で6万円、2本で12万円で発売された業務用用8インチスピーカーです。

30年経っているということもあり、 ハードオフで2本5000円で販売されていました。常にPA用スピーカーを探している筆者は迷うことなく購入。

自宅に戻って音楽を流してみたところ、さすが日本を代表する家電メーカー「National」のスピーカーだけあって、30年経ったとは思えないほど音質が良く、芯のある音を鳴らしてくれました。

ただ一つ問題があります。30年前のスピーカーでスピコンが日本において標準になっていなかったので当たり前といえば当たり前なのですが、「スピコンがついていない」のです。

スピコン(Speak ON)とは
スピコン(speakON) とは、Neutrik社が開発したスピーカーとアンプを接続するための業務用コネクターです。
ロック機構により抜けにくく、大電流にも対応できるため、PA機器やライブ音響の現場で広く使われています。

なぜスピコンにしたいのか

なぜスピコンにしたいのか、そもそもスピーカーがスピコンで扱われる理由として差し間違いや危険な接続を防ぎやすいからです。
例えば500W級スピーカーにはインピーダンスにもよりますが、10A以上の電流が流れます。これは電子レンジと同等の電流が流れます。そのため、パワーアンプとスピーカーの間には、十分な太さを持ったスピーカーケーブルを使う必要があります。
ここで問題になるのが、フォーン端子です。スピーカー出力にフォーン端子が使われている場合、見た目はギター用のシールドケーブルと同じプラグに見えてしまいます。しかし、ギター用シールドは微弱な信号を送るためのケーブルであり、大電流を流すスピーカーケーブルとしては適しておらず、最悪の場合、ケーブルが発火してしまいます。

その点スピコンはスピーカー接続専用のコネクタとして設計されており、ロック機構があり抜けにくく設計されています。ケーブルの差し間違いや、抜け落ちを根本的に対策することができるのです。

もちろんフォーン->スピコンで変換してもよいのですが、古いスピーカーを最新規格にするってロマンがありますよね!
それに、毎回変換ケーブルを用意したり、、どのケーブルがスピーカー用なのか確認したりするのも地味に面倒です。どうせなら本体側をスピコン化してしまえば、以後は普通のスピコンケーブルを挿すだけで済みます。

ということで名付けて「National WS-A80 近代化改修計画」始動です

WS-A80スピコン化計画

さて、WS-A80をスピコン化できるのでしょうか。まずは外して穴のサイズを測ってみました。

まずは寸法を測り、軽い図面にしてみます。

この寸法図をもとにはまるものを探しにGO!

今回は秋葉原ラジオ会館にあるプロオーディオ専門店のTomocaProShopで材料を購入しました。実際に手に取ってサイズなどを見ることができるため、ケーブル自作などの際いつもお世話になっています。
プロオーディオを専門で販売している日本で数少ないお店のうちの1つです。

(余談ですが、tomocaにコネクタを買いに行ったのですが、展示を見ているうちに勢い余って舞台用レーザーを購入してしまいました…記念すべきDMX系1台目です…)

なんとnationalが設計時に想定していたのか、はたまたNeutrik側が、フォーンからの置き換えを想定していたのかは不明ですが、寸法がぴったりと適合するコネクターが売っているではありませんか!てことで「NEUTRIK NL4MPXX」を購入。

スピーカーをLR用で2本持っており、それぞれ換装したいのでコネクタを2つ購入しました。本当は短絡リスクの低いネジ止め配線型を購入したかったのですが、価格差が4倍あったため、今回ははんだタイプ、「NEUTRIK NL4MPXX」を購入しました。

NEUTRIK(ノイトリック)のスピコン、4芯、角型レセプタルコネクター

NEUTRIK NL4MPXX施工計画

スピコンはスピーカーパススルー用に2チャンネル分接続できるのですが今回はフォーンをスピコンに置き換えるだけなので1チャンネルのみ利用しようと思います。

左が取り外したフォーン、右側がスピコンコネクタです

場合によっては100W以上の電力が伝送されることを踏まえ、熱収縮チューブを使って端子部全体を覆って絶縁するようにしました。

必要なもの

項目サウンドハウスのページURL
NEUTRIK NL4MPXXhttps://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/287440/
はんだ(今回はSS-47を使用)https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/192224/
スミチューブ F(Z) 4×0.25https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/150541/

その他道具類

はんだごてはgoodのやつを使用しています。安定していて使いやすい!

項目リンク
はんだごてhttps://akizukidenshi.com/catalog/g/g102542/
カッター
ドライバー

いざ実装

既存のフォーンを外す

ケーブルが短いのでぎりぎりで切断しました

ケーブル処理

切断したところから大体5mmくらい被膜をはぎます。そしてはがしたところに予備はんだをします。

必ずここで熱収縮チューブを通しておくようにしましょう。後からは通せないので忘れないようにしましょう

コネクタに予備はんだ

コネクタ側に予備はんだをしましょう。

接合

赤(+) を1+ 、黒(-)を1-へ繋ぎます。

熱収縮チューブの収縮作業

工業用ドライヤーで収縮させます。筆者はそんなもの持っていないのでドライヤーでやりましたね(ヨイコハマネシナイデネ)

完成写真

まとめ

意外と簡単に換装できました。これで少し便利になりました。

それにしても30年の時を感じさせないような新しいパリッとしたサウンドを出すこのスピーカー。小さい会場や、演者用の返しには十分使えるのではないでしょうか。